2015年3月21日土曜日

国連世界防災会議in仙台、終わりました!

【3月17日 災害と女の子たち~ガールズ防災会合~】(仙台市主催、プラン・ジャパン、ジョイセフ、オックスファムジャパン、Gender Action Platform共催)
東日本大震災直後から、国際NGOオックスファム・ジャパン震災復興事業のアドバイザーとして東北での女性支援に携わって4年。今月末で、事業は終了します。

思い返せば、国際的な緊急人道支援に長年の実績を持つオックスファムが東日本大震災発災直後の緊急支援の状況をクイックスキャンをしたところ、「女性」への支援が弱い、「ジェンダーの視点」が弱いということがわかり、世界中から集まった寄付は「女性支援」「ジェンダー視点の強化」に充てられることになりました。

シングルマザー、妊産婦、外国人女性等、脆弱性の高いグループへの支援から始まり、世界的な調査から災害後に増加すると言われているDVや性暴力の被害者の支援者養成、さらには、中長期的な生活再建に向けた就労・起業支援・・・。段階的に、専門的なノウハウを持った団体や、地元の団体への側面支援を中心にプログラムを展開してきました。

2014年度に注力したのは、「思春期・若年の女性」の問題です。これもやはり、これまでの世界的な調査から、思春期・若年の女性たちは、「女性」であることと「若い・子どもである」ことで、発言力が無い、自己決定しにくい、性的搾取や暴力の被害に合いやすい、貧困に陥り易いなど、「特別な脆弱性やニーズを持つグループであるにもかかわらず、彼女たちの声が社会や政府に届きにくいこと」、同時に「ひとりひとりのレジリエンスを高めれば、地域の再建・復興に重要な役割を担うことができること」がわかっています。それも踏まえ、日本政府が国連女性の委員会(Commission on the Status of Women)で提案し、全会一致で採択された「災害とジェンダー」決議にも、特に思春期・若い女の子たちの脆弱性に配慮すること、そして復興を含むあらゆる意思決定に適切な形で思春期・若い女の子たちが参画できるようにすることが明記されました。

私たちが取り組んだ約20のプログラム(相談ホットライン、妊産婦のカウンセリング、起業支援等)を展開する中でも、思春期・若年女性たちは相談に来ない、助けを求めない、講座に来ない。そこで、2014年は東北の若い女性たちが震災時にどのような経験をし、それがその後の生活・人生にどのような影響を与えたのかを調査し、そこから得た教訓を政策提言としてまとめるという作業をしました。これも大変な作業ではありましたが、色々なことが浮かび上がってきました。

その成果を3月17日に国連世界防災会合のパブリックフォーラム「災害と女の子たち ~ガールズ防災会合~」で発表し、海外での思春期・若年女性への災害時・平常時の支援事例をパネルディスカッションで共有。たくさんの方々にお越しいただき、熱気あふれる会合となりました!東北の経験、海外の経験・知見。本当に濃密な3時間でした。
登壇してくれた二人のガールズ、福島県の林崎さんとカンボジアのウェンさんに感謝。ジェンダーやガールズの問題は普遍性が高く、現場でのあらゆるアクターによる取組みを国際NGOや国際機関等が教訓化・メソドロジー化しているので、そういった資源やネットワークに日本ももっと日常的にアクセスできるようになると良いなと思います。わたしがモデレーションを担当したパネルディスカッションでは、海外の災害現場・日常的なガールズ支援に実績のあるジョイセフやプラン・インターナショナルの専門家からの具体的かつ示唆に富む知見・経験が数多く共有され、まさに『宝の山」のようなセッションでした。
一緒に登壇した、プラン・インターナショナルの緊急支援チームを率いるウニ・クリシュナン氏と共同で署名記事「Tame disasters? You need to work before, during, and after」も発表しました。

【3月18日APECワークショップ:災害復興時の女性の活躍~地域経済再生の視点から~ 】(外務省、内閣府、復興庁主催、APEC、Gender Action Platform協力、経産省、Oxfam Japan協賛)

18日は、APECワークショップ 『災害復興時の女性の活躍〜地域経済再生の視点から〜』でモデレーターを務めました。こちらも、会場の椅子が足りなくなる程たくさんの方々にお越しいただきました!
災害復興のプロセスを女性の「経済的エンパワーメント」の機会に転換していくことで、ひとりひとりの女性の人生の選択肢が増えるだけではなく、その効果はさらに地域経済・地域社会に波及していきます。それがまさに、今回日本政府が掲げた「ビルディング・バック・ベター」という復興のあり方であり、災害によりレジリエントな地域づくりに繋がっていく・・・。という議論が、安部総理が自ら出席されたハイレベルダイアログも含め、国連防災世界会議の会期中に何度も何度も強調されました。
昨年、目黒依子先生(上智大学名誉教授、家族社会学、Gender Action Platform代表)と一緒に、外務省の依頼を受け、東北及びアジア太平洋諸国で、災害後に実施された女性の経済的エンパワーメント支援(起業・就労等)の優良事例を明確な「クライテリア(基準)」に基づいて選定し、それらに共通する「成功要因」は何かを分析しました。国際社会では「日本の教訓」を求められることが多々ありますが、日本がやりがちなのが「優良事例」「取組」をそのまま発表すること。が、求められているのは、情報ではなく、情報に分析をかけた「知見」です。ということで、昨年、半年かけて行った調査・分析をまずは発表。その後、「どうやって経済的エンパワーメントを進めるか?」「これまで実施されてきたプロジェクトで成功した事例に共通している要件は何か?」を東北やAPEC諸国(チリ、ニュージーランド、フィリピン、米国等)の具体的な取組み事例を交えながら検証しました。

単に取組みを紹介するのではなく、「成功要因は?」という視座に立ったワークショップだったので、プラクティカルな学びの機会になりました。わたしが特に「目から鱗」だったのは、ニュージーランドで2011年1月に起きた地震のあと、元々女性が少なかった建設業に官民連携で女性を増やす取組みを行ったという事例です。「男の仕事」というイメージをガラリと変えるキャンペーンや無料の研修・トレーニングの提供や建設業者への働きかけなどを戦略的に行い、復興事業に関わる女性たちが増やした、という事例でした。

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