2013年8月10日土曜日

Linkin Park (リンキンパーク)のプレスイベント@ハードロックカフェ東京

7月8月は、世界各地で仕事をしている友人・知人が休暇で一時帰国をする時期。久々に再会し、食べて、飲んで、近況報告をし合う・・・という私にとっては楽しく刺激的な季節でもあります。

昨日、2年ぶりに会えたのは、UNDP開発政策局時代の同僚で、今は国連事務総長室で再生可能エネルギーの専門家として「Sustainable Energy for All (すべての人々に持続可能なエネルギーを)」という世界的イニシアティブを進めている高田実さん(こちらに少し前のインタビュー記事⇒http://www.unforum.org/unstaff/71.html)。「六本木で顔を出したいプレス・イベントがあるので、一緒に行って、そのあとにランチしましょう」と声をかけていただきました!

そのプレス・イベントとは・・・Linkin Park (リンキンパーク)というアメリカのロックバンドとハードロック・カフェのコラボにより発売されるチャリティTシャツの発表記者会見。チャリティTシャツの目的は、彼らがバンド活動のかたわらに設立した非営利団体Music for Reliefが、国連のSustainable Energy for Allに触発され、それに協力するために立ち上げた新たなプログラムPower the World」のことを知ってもらうこと、そして、Tシャツの売上の一部を既にハイチ、ウガンダ、南米などで行っているプロジェクトの活動費に充てることだそうです。

高田さんによると、「国連の取組みを支援したい」という申し出は、リンキンパーク側からあったそうです。記者会見の中で、マイク・シノダさんもおっしゃっていましたが、当初、国連が制作したSustainable Energy for All動画は、ほとんど誰も見ていないような状態。ところが、Linkin Parkがフェイスブック上で共有したところ、一瞬で、数百万人が視聴したとか。お金を集めるだけではなく、「自分たちも実は知らなかった、途上国が抱える問題」について、多くの人に関心を持ってもらうことや解決に向けてアクションを起こしてもらうことも、Linkin Parkにできる重要な支援だと深く理解しているようでした。Power the Worldのウェブサイトには、「問題を知る」ための動画に加え、「寄付をする」「署名をする」といったアクションを取るための仕掛けもしっかり作りこまれています。


 記者会見での話や、高田さん、そしてPower the Worldの責任者でロサンゼルスから駆け付けたホイットニーさんから聞いた話をまとめると、そもそも、Linkin Parkは、ハイチの大地震の時に本格的に災害支援に取組みはじめたそうです。東日本大震災の時にも直ぐに寄付を集め、石巻を訪問し、子どもや学生や先生たちと交流しました。

 災害支援にかかわるうちに、被害が拡大する原因の一つに「世界の5人に1人が電気などのエネルギーにアクセスできないまま、生活しているという現状」があることに気付いたとのこと。料理のための薪を確保するために木を伐採することで地滑りが起こりやすくなる、長時間を要する薪集めが女の子の教育や女性の経済活動のハードルになっている、薪以外のものを燃して料理し、有害物質が出て中毒死する人がたくさんいる、帝王切開ですらローソクの明かりを頼りに行われている、クリニックを建てても薬や予防接種のワクチンを貯蔵するための冷蔵庫が無い・・・・・。米国に暮らし、電気やガスがあることが「当たり前」だった彼らには、「災害」の背景にあるエネルギーへのアクセスの問題は、衝撃的だったのでしょう。

 高田さんのチームが進める「Sustainable Energy for All」はまさに、持続可能なエネルギーを世界中で供給し、人々の暮らしや人生の選択肢を広げようという試みです。Linkin Parkがその趣旨に賛同し、コラボレーションが始まった・・・というのが大まかな経緯なようです。ホイットニーさんが見せてくれたのは、サッカーボール状の発電機「Soccket」。太陽の下でボールを蹴ることで発電し、夜は読書灯に早変わり。これで、子どもたちも本を読んだり、勉強をすることができます。さらには携帯充電機や水の濾過機としても使えるそうです。Power the Worldでは、南米でSoccketを子どもたちに配布する事業も行っており、Tシャツの収益金は、こうした取組みに充てられるようです。(Soccketの写真を撮るのを忘れましたが、ウェブサイトに出ています)



 恥ずかしながら、私はLinkin Parkのことは全く知らず、18歳の息子に聞いて初めて、Linkin Parkが世界で数千万枚のCD(?)を売上げ、グラミー賞を受賞し、5600万人がFBに「いいね!」を押し、ツイッターのフォロワー数は300万人という「スゴイ」バンドだということを知った始末・・・・。だから、目の前で「自分たちが災害支援と持続可能エネルギー供給支援に取組む理由や、途上国のエネルギー問題を理路整然と語る」マイクさんとチェスターさんが、国際NGOの人たちにしか見えなかったという・・・(汗)大変失礼な話ですが、それくらい、問題を的確にとらえ、広く深く理解していらっしゃるということです・・・。(高田さんやホイットニーさんによると、やはり、相当勉強されている模様!)

「災害支援」をきっかけに、その背景にあるグローバル・イシュー(地球規模課題)にも目を向け、解決に向けて自分たちの発信力や影響力を行使する・・・・先日来日したアンジェリーナ・ジョリーさんも「難民支援」をきっかけに、その背景にある紛争やジェンダーの問題を深く学び、今では「紛争時の性暴力の防止」のグローバル・リーダーです。

さて、Linkin Parkの取組みは、国連ミレニアム開発目標(MDGs)にも大きく貢献している訳ですが、2015年で一区切りを迎えるMDGsの次なるグローバル・フレームワークをどうするか?が国連や国際社会で議論されています。

9月11日に、日比谷の図書文化会館で「貧困と格差のない日本と世界を作るために、いま、できること:ミレニアム開発目標(MDGs)レビュー・サミットin東京」というイベントに登壇しますので、是非、いらしてください。エネルギーやジェンダーの話をしたいと思っています!

ちなみに、リンキン・パークのTシャツは、世界各地のHard Rock Caféで買えるそうです。WWDの記事に詳しく紹介されています。

もう一つちなみに、MDGsのきっかけとなった2000年の国連ミレニアムサミットに日本政府を代表して出席したのは、森善朗氏(当時、総理大臣)。今思うと、同行していたのは安倍総理(当時は副官房長官)でした。国連邦人職員会との食事会には、森総理(当時)の勝手連として、山本一太氏や高市早苗氏もいらしてました、そう言えば。

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