2013年8月31日土曜日

【登壇のお知らせ】ESD(持続可能な開発のための教育)のワークショップ&国際バカロレア(IB)に関するあれこれ

 「ESD(持続可能な開発のための教育)の10年・世界の祭典推進フォーラム」主催の個別テーマワークショップ、「貧困撲滅と社会的公正のための教育: ジェンダー平等と社会的公正」にて、パネリスト&分科会ファシリテーターを務めます。

 世界経済フォーラムのGlobal Gender Gap Reportのジェンダー平等進展度ランキングで、日本は135カ国中101位。UNDPが毎年発表する人間開発報告書の最新版Human Development Report 2013でも、ジェンダー平等&女性のエンパワーメントに関しては日本は先進国で最下位だそうです。

 このワークショップの全体ファシリテーターは、廣野良吉先生(成蹊大学名誉教授)。UNDPの大大大先輩です。。。打ち合わせでお会いしたときに、「グローバル、グローバルと言うけれど、物事を『歴史的な文脈』を踏まえて捉える力、『普遍的な視点』で捉える力、そして、なにより『倫理観』(ethical perspective)が必要だ」という話になりました。「道徳」ではなく、「倫理」。息子が2年間、のたうちまわった国際バカロレア(IB)・ディプロマコースは、まさにその3つをベースとしたカリキュラムになっていました。

 グローバル教育拡充の一環として、「日本でも国際バカロレア課程を・・・!」という掛け声がかかっていますが、たとえ枠組みをつくっても、深い教養を兼ね備えた優れた指導者がいなければ、IBは成り立ちません。先生がダメだと、そのツケはディプロマ試験を受ける学生たちにまわってきます。論文や長時間の筆記試験に耐えうる知識・論理的思考力・文章力を身につけさせるのは並大抵の仕事ではないだろうと、息子の2年間を見てきて痛感しています。

 国際バカロレアの導入・普及には大賛成ですが、「指導者の養成をどうするか」が大きな課題。また、日本の昨今の公共の言論空間・政治空間には、IBのスピリットとは対極的な動きが加速しているような気もします。

 話がそれましたが、日本が抱える問題を普遍的・グローバルな視点から検証してみることはこれから益々重要になっていくと思います。こうしたシンポジウムやワークショップに是非、足を運んでいただければと思います。


 

【研修のお知らせ】国際機関向け人材育成研修コース

 国際機関職員を目指している社会人や大学院生の方を対象とし研修コースのお知らせです!私は「ジェンダー」の講義(ワークショップ)を担当します。

外務省委託事業 平成25年度 国際機関向け人材育成研修コース

グローバル・イシューや国連の枠組みの知識の習得から採用試験に向けたトレーニングまで、きめの細かいカリキュラムになっています。3ヶ月間の国内研修に加え、一定の条件を満たした受講生には海外研修の機会も用意されているそうです。

 包括的なカリキュラムも魅力的ですが、講師陣も多彩な顔ぶれ。各領域の最前線で活躍されている方々や、長年、国連に勤務し、幹部職員としての経験をお持ちの方々が講義を担当されます。私がUNDP時代にお世話になった長谷川佑弘さんや和気邦夫さんも登壇されます。

 とてもインテンシブなコースですが、国際機関への就職を真剣に考えている方にはおススメの研修です。

 この研修を企画・実施しているのは、FASID(国際開発機構)。私もその昔、外務省によるJPO派遣制度の試験に合格したあと、FASIDでJPO向け研修を受けました。一緒に受けた同期の仲間たちは、今、世界中で活躍しています。国連に残っている人もいれば、国連での経験を活かして別のキャリアに進んだ人も・・・。感慨深いなー。
 

【登壇のお知らせ】女性未来シンポジウム~女子高校生の輝く未来へ~(大阪)

 9月13日(金)18:00から、グランフロント大阪で開催される「第1回女性未来シンポジウム ~女子高校生の輝く未来へ~」(主催:大阪国際大学)にパネリストとして登壇します。


 大阪国際大学の准教授でジェンダー法学の専門家、谷口真由美さんがモデレーター。谷口さんはバリバリのアカデミシャンなのですが、バリバリのおばちゃんでもあります。昨年、大阪で初めてお会いした時は、頭のてっぺんから足の先まで全身豹柄、関西弁のマシンガントークに圧倒されましたが、飴ちゃんと全日本おばちゃん党(AJOP)のおばちゃんステッカーをくれたので、仲良くなりました(笑)谷口さん、オッサン政治にシャレでつっこもうという「全日本おばちゃん党」の代表代行として、大活躍されています。とにかく、軽妙で論理的でウィットのあるトークが天下一品。一体どんなディスカッションになるのか、まったく予測がつきません(^◇^)

 他のパネリストの方々のお話を聴くのも今から楽しみです。

 ハリス鈴木絵美さんは、世界最大の電子署名サイトChange.orgの日本ディレクターとして、大活躍されています。いつ会っても明るく朗らか。ユーモアたっぷりで頭脳明晰な素敵な方です。米国のイェール大学を卒業後、コンサルティング会社で働きつつオバマ大統領の選挙キャンペーンに関わっていたとのこと。ひとりひとりが主体的に考え、社会に参画することが民主社会の基本。Change.org(=電子署名サイト)は、そのための革新的なツールだと思います。絵美さんが若い女性たちにどんなメッセージを送るのか、興味しんしんです。

 民間企業でキャリアを積んでこられたIBM理事の伊藤久美さん、アストラゼネカ執行役員の野上麻理さんのお話も楽しみです。

 対象者は、


  • 現役女子高生とその保護者
  • 現役女子大学生
  • 大阪市内勤務の女性ビジネスパーソン
  • 教育関係者
  • 高等学校の教員   ほか

とのことですので、奮ってご参加ください!

お申込みはコチラから→ https://w2.axol.jp/entry14/oiu/step01?f=18

 

 

【登壇のお知らせ】貧困と格差のない日本と世界を作るために、いま、できること~「ミレニアム開発目標(MDGs)」レビュー・サミット in 東京

 9月11日(水)の夜、「貧困と格差のない日本と世界を作るために、いま、できること ~ミレニアム開発目標(MDGs)レビューサミットin 東京」というイベントに登壇します!

 2000年9月に開催された国連ミレニアムサミット。参加した189の加盟国のうち、146カ国は国家首脳が出席という史上最大のサミットでした。この時に採択されたのが、「国連ミレニアム宣言」。21世紀を迎えるにあたり、国際社会は今いちど「国連憲章」の原理原則を確認し、一丸となって「平和で公正な世界」を作り上げていこうという決意が述べられています。日本は当時の首相、森善朗氏が出席し、この宣言に署名しています。

 ミレニアム宣言が掲げる「平和で公正な世界」を目指すための最初の1歩として設定されたのが、8つの目標からなる「ミレニアム開発目標」です。これは、ミレニアムサミットの後、国連事務局がまとめたもので、貧困、教育、妊産婦の健康、ジェンダー平等と女性のエンパワーメント、環境など、一人一人が尊厳のある人生を送るための必須条件が網羅され、2015年という達成期限と、数値目標を示した画期的な枠組みになりました。MDGsは現在、国際社会の開発支援の共通フレームワークです。どこの国に行っても、政府であれNGOであれ、「MDGs」と言えば、直ぐに話が通じます。

さかのぼって2001年。当時、私が働いていたUNDP開発政策局貧困削減部は「MDGsを国際社会共通のフレームワークにすべく、普及活動をせよ」という任務を課せられました。各国政府の最初の反応は、「また、別の開発目標かい??」。NGOの反応は、「ミレニアム宣言で最も重要な、人権やガバナンスに関する目標が入ってない!」。女性NGOの反応は、「ジェンダー平等と女性のエンパワーメントが一つのゴールになっているのは良いけど、進捗を測るための指標が教育における男女格差の解消じゃあ、全然充分じゃない!!」などなど。。。。

 その後数年にわたり、私がいたPoverty Groupのはいつくばるような普及活動は続きます・・・。

 最初の反応はとても悪かったのに、なぜ今、MDGsが世界共通のフレームワークになったのか・・・?実際、どのような効果をもたらしたのか・・・?成果はあったのか・・・?といったのようなことをいつも、授業や講演でお話ししています。

 2000年の時点では、途上国と先進国(ドナー国)、つまり援助される側と援助する側の境界線ははっきりしていました。ところが近年、新興国がどんどん経済力をつけ、存在感を示すようになり、先進国とされていた国々は国内の財政が悪化し、不平等が拡大するという状況で、MDGsの捉え方も変わってきています。それが、MDGsの達成期限である2015年以降の新たな国際開発フレームワークをどうするか?という、現在進行中の「ポストMDGs」の議論の根幹にあります。

 9月11日のイベントでは、第一部でMDGsの成果とポストMDGsに向けたビジョンについて議論し、第2部では貧困・ジェンダーという2つのグローバル・イシュー(地球規模課題)について、日本国内の現状・問題と関連付けた議論をします。貧困も、ジェンダーも、ガバナンスも、途上国だけの話ではありません。先進国とされていた国々も、近年は国内の不平等や格差の問題を抱え、それらとどのように向き合っていくのかが問われています。だからこそ、こうした問題は、「グローバル(地球規模)」課題と呼ばれているのです。

 昨今、大学のみならず、中学高校でも「グローバル人材」とか「グローバル教育」というスローガンをよく目にしますが、MDGsやその背景にある国際社会の取組みの変遷を学び考えること、それをきっかけに日本国内の問題(貧困、ジェンダー、暴力、人権、ガバナンスetc=グローバル・イシュー)に目を向けることが、グローバル教育の第一歩ではないかと思います。

 また、どんな形であれ、どんな領域・地域であれ、途上国の開発支援や国際協力に携わりたいと考えている人には是非、基礎知識として押さえていただきたい事柄です。

参加費無料です!


2013年8月10日土曜日

Linkin Park (リンキンパーク)のプレスイベント@ハードロックカフェ東京

7月8月は、世界各地で仕事をしている友人・知人が休暇で一時帰国をする時期。久々に再会し、食べて、飲んで、近況報告をし合う・・・という私にとっては楽しく刺激的な季節でもあります。

昨日、2年ぶりに会えたのは、UNDP開発政策局時代の同僚で、今は国連事務総長室で再生可能エネルギーの専門家として「Sustainable Energy for All (すべての人々に持続可能なエネルギーを)」という世界的イニシアティブを進めている高田実さん(こちらに少し前のインタビュー記事⇒http://www.unforum.org/unstaff/71.html)。「六本木で顔を出したいプレス・イベントがあるので、一緒に行って、そのあとにランチしましょう」と声をかけていただきました!

そのプレス・イベントとは・・・Linkin Park (リンキンパーク)というアメリカのロックバンドとハードロック・カフェのコラボにより発売されるチャリティTシャツの発表記者会見。チャリティTシャツの目的は、彼らがバンド活動のかたわらに設立した非営利団体Music for Reliefが、国連のSustainable Energy for Allに触発され、それに協力するために立ち上げた新たなプログラムPower the World」のことを知ってもらうこと、そして、Tシャツの売上の一部を既にハイチ、ウガンダ、南米などで行っているプロジェクトの活動費に充てることだそうです。

高田さんによると、「国連の取組みを支援したい」という申し出は、リンキンパーク側からあったそうです。記者会見の中で、マイク・シノダさんもおっしゃっていましたが、当初、国連が制作したSustainable Energy for All動画は、ほとんど誰も見ていないような状態。ところが、Linkin Parkがフェイスブック上で共有したところ、一瞬で、数百万人が視聴したとか。お金を集めるだけではなく、「自分たちも実は知らなかった、途上国が抱える問題」について、多くの人に関心を持ってもらうことや解決に向けてアクションを起こしてもらうことも、Linkin Parkにできる重要な支援だと深く理解しているようでした。Power the Worldのウェブサイトには、「問題を知る」ための動画に加え、「寄付をする」「署名をする」といったアクションを取るための仕掛けもしっかり作りこまれています。


 記者会見での話や、高田さん、そしてPower the Worldの責任者でロサンゼルスから駆け付けたホイットニーさんから聞いた話をまとめると、そもそも、Linkin Parkは、ハイチの大地震の時に本格的に災害支援に取組みはじめたそうです。東日本大震災の時にも直ぐに寄付を集め、石巻を訪問し、子どもや学生や先生たちと交流しました。

 災害支援にかかわるうちに、被害が拡大する原因の一つに「世界の5人に1人が電気などのエネルギーにアクセスできないまま、生活しているという現状」があることに気付いたとのこと。料理のための薪を確保するために木を伐採することで地滑りが起こりやすくなる、長時間を要する薪集めが女の子の教育や女性の経済活動のハードルになっている、薪以外のものを燃して料理し、有害物質が出て中毒死する人がたくさんいる、帝王切開ですらローソクの明かりを頼りに行われている、クリニックを建てても薬や予防接種のワクチンを貯蔵するための冷蔵庫が無い・・・・・。米国に暮らし、電気やガスがあることが「当たり前」だった彼らには、「災害」の背景にあるエネルギーへのアクセスの問題は、衝撃的だったのでしょう。

 高田さんのチームが進める「Sustainable Energy for All」はまさに、持続可能なエネルギーを世界中で供給し、人々の暮らしや人生の選択肢を広げようという試みです。Linkin Parkがその趣旨に賛同し、コラボレーションが始まった・・・というのが大まかな経緯なようです。ホイットニーさんが見せてくれたのは、サッカーボール状の発電機「Soccket」。太陽の下でボールを蹴ることで発電し、夜は読書灯に早変わり。これで、子どもたちも本を読んだり、勉強をすることができます。さらには携帯充電機や水の濾過機としても使えるそうです。Power the Worldでは、南米でSoccketを子どもたちに配布する事業も行っており、Tシャツの収益金は、こうした取組みに充てられるようです。(Soccketの写真を撮るのを忘れましたが、ウェブサイトに出ています)



 恥ずかしながら、私はLinkin Parkのことは全く知らず、18歳の息子に聞いて初めて、Linkin Parkが世界で数千万枚のCD(?)を売上げ、グラミー賞を受賞し、5600万人がFBに「いいね!」を押し、ツイッターのフォロワー数は300万人という「スゴイ」バンドだということを知った始末・・・・。だから、目の前で「自分たちが災害支援と持続可能エネルギー供給支援に取組む理由や、途上国のエネルギー問題を理路整然と語る」マイクさんとチェスターさんが、国際NGOの人たちにしか見えなかったという・・・(汗)大変失礼な話ですが、それくらい、問題を的確にとらえ、広く深く理解していらっしゃるということです・・・。(高田さんやホイットニーさんによると、やはり、相当勉強されている模様!)

「災害支援」をきっかけに、その背景にあるグローバル・イシュー(地球規模課題)にも目を向け、解決に向けて自分たちの発信力や影響力を行使する・・・・先日来日したアンジェリーナ・ジョリーさんも「難民支援」をきっかけに、その背景にある紛争やジェンダーの問題を深く学び、今では「紛争時の性暴力の防止」のグローバル・リーダーです。

さて、Linkin Parkの取組みは、国連ミレニアム開発目標(MDGs)にも大きく貢献している訳ですが、2015年で一区切りを迎えるMDGsの次なるグローバル・フレームワークをどうするか?が国連や国際社会で議論されています。

9月11日に、日比谷の図書文化会館で「貧困と格差のない日本と世界を作るために、いま、できること:ミレニアム開発目標(MDGs)レビュー・サミットin東京」というイベントに登壇しますので、是非、いらしてください。エネルギーやジェンダーの話をしたいと思っています!

ちなみに、リンキン・パークのTシャツは、世界各地のHard Rock Caféで買えるそうです。WWDの記事に詳しく紹介されています。

もう一つちなみに、MDGsのきっかけとなった2000年の国連ミレニアムサミットに日本政府を代表して出席したのは、森善朗氏(当時、総理大臣)。今思うと、同行していたのは安倍総理(当時は副官房長官)でした。国連邦人職員会との食事会には、森総理(当時)の勝手連として、山本一太氏や高市早苗氏もいらしてました、そう言えば。

2013年8月3日土曜日

カフェ・グローブにインタビューが掲載されました!

 40代の働く女性に向けたブログ・メディア、「cafeglobe」(カフェ・グローブ)にインタビュー記事が掲載されました!